初冬の美瑛へ

前日に続き、金沢からの友人に北海道の素晴らしさを教え込んでやろう、
ってことで、この日は美瑛に連れて行ってやることにしました。

出発したのが遅く、美瑛に着いたのはちょうど昼時だったので、まずは昼食を
食べることに。

最初行こうと思っていたのは、「ブランルージュ」というお店。ビーフシチューが
美味しそうだったので、ここを選んだのですが、行ってみると「CLOSE」の看板が。

お腹はすでにビーフシチューモードになっていたため、今度は美馬牛にある
カフェ「Gosh」へ。コーヒーが美味しいことで評判のこの店ですが、ビーフシチューも
美味しいとのウワサを聞いていたので、行ってみることににしました。

が、なんと「Gosh」もお休み・・・うーん、シーズンオフだもんなぁ。

そこで、次に向かったのが、上富良野町の深山峠にある「アーダッポル」という
レストラン。あのカルビーが経営するレストランで、ここもビーフシチューがウリ。

幸いこの店はオープンしていて、３店目にしてようやくテーブルにつくことができました。



「アーダッポル」のビーフシチュー（950円）。
深いコクがあるシチューと、柔らかく煮込まれたトロトロの牛肉が旨い！



僕は何度かここのビーフシチューを食べているので、今回はオムライス（800円）をオーダー。
ふわとろの半熟卵と、デミグラスソースの相性がバッチリ！

このほかにも、衣サクサク、じゃがいもホクホクのコロッケも美味しかったですね。


さて、美瑛といえば、さまざまな色彩の畑が織り成す、パッチワークのような美しい丘の
風景なんだけど、この11月にはほとんどの農作物は収穫された後で、寂しげな土色の
丘が広がるばかり。
天気も今ひとつだったので、見えていれば見事だったであろう、十勝岳連峰の山並みも
その姿を隠したまま。
その上、山裾を彩るカラマツも、その黄金色の葉をすっかり落とした後でした。

うーん、せっかく金沢から来てくれたのに、なんだか申し訳ない。
というか、これが美瑛の「実力」だと思われるとチト困る。
「夏はジャガイモの花がキレイだよ、秋ももうちょっと早かったら黄葉が見事だよ、
冬の雪景色も言葉にならんくらい素晴らしいよ」
と、なんだか言い訳めいた言葉も出てしまいます。

ケンとメリーの木、マイルドセブンの丘、セブンスターの木、千代田の丘展望台、
美瑛の見どころを簡単に案内しましたが、やはりどこも今ひとつ。

せめて写真でも素晴らしい風景を見て欲しいってことで、拓真館へ連れて行きました。
美瑛の魅力を全国に広げた写真家、前田真三氏の美しい写真の数々に、友人も
心奪われた様子。また別の季節にも来てもらいたいものです。



美瑛随一の名木、「哲学の木」。寂寥感溢れるシルエットは悪くない、かな？



上富良野のジェットコースターの道。
激しくアップダウンを繰り返しながら、真っ直ぐ続くこの道には、友人も感激してくれました。

北海道の初冬は日が暮れるのが早く、4時ごろにはもう暗くなってしまいます。
そうなれば、もう風景を楽しむこともできないので、今度は美味しいものを食べてもらおうと、
富良野の洋菓子店「フラノデリス」へ向かいました。



今まで僕が食べたケーキの中で、一番美味しいと思った逸品がコレ。
「ドゥーブルフロマージュ」。



そして、いまや全国的な人気を誇る「ふらの牛乳プリン」。

ふたつの絶品スイーツに、友人の表情にも幸福感が浮かんでいました。


そして夕食は、富良野の有名料理店「くまげら」へ。
この店に行くのは僕もこれが初めて。前々から行きたいと思っていたんだけど、ようやく
念願が叶いました。



鹿、鴨、鶏の3種の肉が入った味噌仕立ての「山賊鍋」（二人前3300円）。

鹿肉や鴨肉のワイルドな味わいがグッド。
さまざまな素材の旨みが溶け出した味噌仕立てのスープも、染み渡るように美味しい。



和牛さしみ丼（1900円）。
薄切りにした牛肉の刺し身が、どんぶりいっぱいに乗ってます。
この牛刺しの脂が、口の中で溶けていくのが、なんとも絶妙！
ただ、牛肉そのものの旨みがやや淡白に感じました。醤油をかけないと
ちょっと物足りませんね。

その他にも、独特の味と食感のチーズ豆腐や、旨みたっぷりの牛すじ煮込みを平らげて、
舌もお腹も大満足でした。


多くの人を魅了する、美瑛・富良野の風景を見せてあげることができた、とは
言いがたいけど、美味しいものも食べることができたし、友人も満足してくれたようです。

夏のラベンダー、ジャガイモ、麦、牧草ロール、ひまわり。
秋の白樺やカラマツの黄葉に豆ニオ。
そして、冬の一面に広がる雪景色。
次回はぜひとも、これらの絶景を彼にも見せてあげたいものです。

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