初夏の美瑛 2

6月最後の週末。爽やかな初夏の美瑛を周ってきたときのレポート、その2です。

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初夏の美瑛 1

美瑛というと、風景は抜群に素晴らしいけど、函館や小樽、釧路など、他の観光地に
比べると、食べる楽しみがちょっと乏しいというのが正直なところですよね。

そこで最近、地元で採れた素材を活かしたカレーうどんを、美瑛の名物にしようと
いう取り組みが行われているそうです。

確かにカレーのスパイスを除けば、うどんの原料となる小麦や、カレーの具となる
野菜、豚肉など、どれも美瑛で作られているものばかりです。

町内に何軒かあるお店の中で、駅前通にある「ファミリーレストランだいまる」を
選びました。



美瑛カレーうどん」(770円)。
美瑛のカレーうどんが他と違うのが、カレーとうどんが別々に盛られてくる
付け麺スタイルだということです。

僕のように汁物は必ず衣服に飛ばしてしまう不器用な人のために、
紙のエプロンを渡してくれます。こういう心遣いは嬉しいですね。

カレーの具は、アスパラ、ナスなど旬の野菜に、定番のジャガイモ、ニンジン、
それにゆで卵と豚の角切り肉。このあたりは札幌名物スープカレーとよく似ています。

地元産の「香麦」を使用たうどんは、ほどよく固さを残しながらも、もっちりした
食感。平均点以上はあげられるとは思いますが、讃岐人の血を引く僕には、
うどんの命とも言えるコシがやや物足りない感じ。

カレーも、決して悪くはないのですが、どこか平凡な味という印象は否めません。
札幌でしのぎを削るスープカレー店のような「こだわり」を感じることは
できませんでした。
まぁ、専門店ではないので、そこまで求めるのは酷なんでしょうが。



こちらは「かつカレーうどん」(800円)。
結構大きめのトンカツがついて800円というのは嬉しい価格設定。
しかし、カレーに具がなんにも入っていないのはちょっと寂しいですね。

トンカツ自体の味はまずまずなのですが、普通のカツカレーとして食べたほうが
美味しいんじゃないかな?という印象です。
やはり脂っこいトンカツには、それを受け止めてくれるライスが欲しくなりますね。

このカレーうどんを食べて、一番印象に残ったのはうどんでもカレーでもなく、
やっぱり野菜の美味しさ。特にアスパラの甘さ、ジャガイモのホクホクした食感は
絶品です。

余談ですけど、店内に貼られていたポスターに書いてあったんですが、
うどん一杯(120g)で、ポスター一枚分(0.5平方メートル)の麦畑からとれる
小麦を使うそうです。知ってました?


これから丘を巡ろうかと思っていましたが、カレーうどんを食べたうえに、
この日は結構暑かったので、清涼感を求めて、山の方へ向かうことにしました。
美瑛の街から、白樺街道を白金温泉方面へと車を走らせます。

「涼」を感じるスポットと言えば、なんと言っても滝ですよね。
美瑛にも気軽に見ることができる滝がいくつかあります。



そのひとつが、新四国八十八カ所参道のひとつにもなっている、
白金不動の滝」です。
白金温泉の手前、1kmほどのところに、看板が出ています。
車を路肩の駐車スペースに停めて、3分くらい歩くと、白波をたてながら、
何段にも分かれて落ちてくる滝の姿が見えてきます。
あたりを囲む深い緑や、流れる水の音に、心身ともに癒されそうな、
最高に気持ちのいいスポットです。



白金温泉街にかかるブルーリバー橋の上から見ることが出来る、
しらひげの滝」。崖を伝って行く筋にも流れ落ちる水が、その名の通り
白い髭のようにも見えます。
川の水は温泉水を含んでいるので、川にしては珍しい、キレイな青色です。
滝の優美さはもちろん、この川の色にも一見の価値がありますね。


橋を渡ったところに、シェルターに覆われた階段があります。
温室と化したシェルターの中、汗をかきながら階段を登りきって、たどり着いたのが、
十勝岳火山砂防情報センター」です。
ちなみに、苦労して階段を登らなくても、ぐるっと回れば車でも行くことができます。
なんか、がっくり・・・



この情報センターでは、現在も活動を続ける活火山・十勝岳を監視し、噴火の際には
最前線の対策本部として機能するそうです。
一般にも開放されていて、立体映像やゲーム、模型などにより、火山や
砂防について、楽しく学ぶことができました。

センターの職員さん自身が「地味なところ」と言ってましたが、白金温泉から
十勝岳方面に向かう前にここで勉強しておけば、「ああ、あれが砂防設備なんだな」と、
ちょっとだけ風景を見る目も変わるかも?



白金温泉から吹上温泉に向かう途中、少しわき道にそれたところにある
望岳台」です。
ここは十勝岳連峰への登山口にもなっていて、ほとんど植物の生えていない
荒々しい表情の十勝岳が目前に迫ります。
後ろを振り返ると、えんえんと緑の広がる雄大な景色も楽しむことができます。

ここで道を引き返し、白金温泉の方へ下っていきます。
本当はここで、上川地方でも屈指の泉質を誇る、白金温泉に入りたかったんだけど、
いつもは車に積んであるタオルなどの「温泉セット」を今日に限って
忘れていたので、今回は諦めて、美瑛市街へと戻ることにしました。



帰りは少し回り道をして、白金模範牧場のほうを通っていきます。
広大な牧草地、ダイナミックな山々、のんびりと草を食むホルスタインたち、
まさに「北海道らしい」風景がここには広がっています。

白樺街道を引き返し、一日の最後に「パッチワークの路」を周ります。



有名な「マイルドセブンの丘」です。手前に植えられているのはジャガイモ
(だったかな?)。あともう少しすれば、この丘も白やピンクのジャガイモの花で
彩られます。


観光シーズンを直前に控えた初夏の美瑛を、存分に満喫することのできた
一日でした・・・と、言いたいところですが、結構行きたかったのに行けなかった
スポットもあったんですよね、三愛の丘とか新栄の丘とか五稜のほうとか、
ランドカフェとか。

やはり美瑛をじっくり楽しむのなら、1日じゃとても足りませんね。
これから観光シーズンを迎え、美瑛を旅行しようという道外の方もたくさん
いると思いますが、できれば2、3日は滞在して、ゆっくりたっぷりと、
美瑛の魅力を堪能してもらいたいなぁ。

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   2006年06月28日 | 北海道行楽記

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 コメント

雄介さん、こんばんは。清楚なブルーエンジェル、綺麗ですね。
実は、仕事が一段落しそうだったので、
初めての北海道旅行をと、日程的にも価格的にも手頃な
ツアーに申し込んだのですが、既に満席。
がっかりです。
美瑛も予定に入っていました。
カレーうどんも美味しそうですね。
次回の楽しみにします。

投稿者 nori : 2006年06月28日 22:29

美瑛のいいところは、春夏秋冬それぞれに魅力があることですね。夏以外の良さが知られていないのが勿体無いところです。
私は夏より春や秋の美瑛の方が好きです。

投稿者 : 2006年06月29日 15:55

>noriさん
やはりシーズンの北海道ツアーは人気のようで、早めに申し込まないとすぐ満席になっちゃうみたいですね。
まぁまだまだいつでも機会はありますので、それまでこのブログで北海道の雰囲気を楽しんでください(笑)

>???さん
そうなんですよね、四季折々に表情を変えるのが美瑛の魅力なんですよねー。
夏の美瑛しか知らない人も多いと思うんですけど、他の季節にも是非訪れてもらいたいですね。
ちなみに僕が一番好きな季節はなんと言っても冬ですね。
青空と白い丘のコントラストは言葉にできないほど美しいです。

投稿者 雄介 : 2006年06月29日 21:18

カレーうどんは簡単そうでいて、
案外難しいそうです。
作り方もそうですが、食べ方も難しいですね。
白系の服で食べに行くと注文を躊躇しちゃいそうですが、
そこを乗り越えるべく慎重に食べるのも面白いのかも。

投稿者 35式 : 2006年07月01日 18:04

こんにちは、35式さん。

カレーうどん、今回食べた印象では、まだまだ進化の余地は大いにあるように感じました。美瑛名物として定着するかどうか、これから見守っていきたいところです。

このお店では(多分美瑛のお店では全部)紙エプロンを貸してくれるので、白い服を着ていても、安心してうどんをすすることができます。
やっぱり飛び散るのを気にしながらおとなしく食べたんじゃあ、美味しくないですもんね。

投稿者 雄介 : 2006年07月01日 19:43

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